未経験でも人事になれる?中途で人事になるための方法やポイントをご紹介!

未経験でも人事になれる?中途で人事になるための方法やポイントをご紹介! 人事のキャリア

企業は「ヒト・モノ・カネ・情報」の4つの経営資源を活用し、経済活動を行っています。その中でも「ヒト」に関わる運営権や一部決定権を持つのが人事です。人事という職種は、「社内でエリートがなる華やかな職種」、数ある職種の中でも「なりたくてもなれる可能性が低い職種」とイメージしている人が多いでしょう。そのため、社会人になって人事という職種に興味や憧れを抱く人が多い中でも、実際に人事になっている人は多くありません。しかし、実は人事になることは決して不可能というわけではなく、努力や方法次第では誰でもなれる可能性があるのです。そこで今回は、社会人になって、人事という職種を経験したことがない人でも人事になるための方法やポイントをご紹介します。

人事として何をしたいかしっかり考える

人事に興味や憧れを持っている人の中で、具体的に何をやってみたいかが明確になっている人は少ないと思います。ただただ「なんとなく面白そうだから」「出世できそうだから」などというイメージだけで人事になろうとするのは実は危険です。人事には様々な業務があり、それぞれ異なる性質があるため、向き不向きがあるのです。あらかじめ人事の業務をある程度理解したうえで、本当に人事になりたいか、人事として何をしたいかを考えをまとめてみましょう。

人事の仕事を理解する

人事という職種は、経験したことのないの方がイメージしている以上に多くの業務があります。人事の業務は大きく分けて下記のとおりです。

採用

新卒採用や中途採用、外国人採用や障がい者採用など、企業の利益につながる採用活動全般を担います。ヒトを公正な視点で評価することができる人、戦略的に選考スケジュールなどの計画を立てられる人、人前で話すことが苦ではない人などが向いています。

人材育成

経営と現場の両面のニーズや課題をヒアリングしながら、新入社員、中途社員、管理職社員など、それぞれのフェーズに応じた能力開発を行います。社内の人間と分け隔てなくコミュニケーションが取れる人、経営と現場の両面の状況把握ができる人、状況に応じた研修などのプログラムを考えられる人などが向いています。

労務管理

労働時間の管理、給与・賞与計算、社会保険手続き、福利厚生の管理、安全衛生管理、社員の健康管理などを行います。センシティブな情報を丁寧に扱える人、慎重に作業を進められる人、デスクワークが苦ではない人などが向いています。

制度企画

労働における法律に基づいた就業規程や給与規程などの社内規程の整備、評価制度や昇格・給与体系の仕組みづくりなどを行います。法改正情報を素早くキャッチできる人、法改正に合わせて臨機応変に社内整備を行える人、公平性・透明性のある人事制度の構築・運営ができる人などが向いています。

HRBP

事業責任者である各事業部門の役員や部長クラスの者とパートナーシップを組み、人と組織の面から人事戦略を導き出し、戦略実行のための採用や育成、制度企画などを行います。人事のプロとして採用・育成・労務管理・制度企画などの横断的なスキルを身につけられる人、経営者や事業責任者と対等に議論ができるビジネス・経営視点を持てる人などが向いています。

人事の仕事を自分がやっていけるか見極める

前述したとおり、人事には様々な業務があります。それぞれの業務内容を理解して、自分はどれに興味があるのか、何をやってみたいのか、改めて吟味してみましょう

また、人事の業務はそれぞれ、向いている人・向いていない人というのが異なります。一方で、どの業務も、細かい部分などは実際にやってみないとわからないと思う人もいるでしょう。また、5つの内の1つの業務ではなく、横断的に人事の仕事をしてみたいという人もいるかと思います。特にそのような人は、人事業務全体を通して人事に向いている人は下記5点になりますので、「自分は人事に向いているか」を判断してみてください。

  • 私情を挟まず適切な判断ができる人
  • 口が堅い人・適切な情報管理ができる人
  • ヒトをサポートすることが好きな人
  • 新しい情報に敏感な人
  • 作業が丁寧な人・完璧主義な人

人事職に就いた後のキャリアを考える

人事になった後、どのようにキャリアアップしていきたいのか、ある程度考えておいた方がいいでしょう。これは、中途採用で人事を募集している企業に応募した際の面接で、必ずと言っていいほど聞かれる質問でもあります。実際に人事の仕事をやってみないと分からない点もありますし、実際にやってみたあとに気持ちが変化することもありますが、それがあったとしても、現時点で自分がどのようになっていきたいかを考えるのは、モチベーションを高める効果もありますのでおススメです。人事になった場合に考えられるキャリアアップの代表的な例(選択肢)は下記の通りです。

  • 大企業の人事として、採用・人材育成・労務管理・制度企画・HRBP、5つの業務のうち1つに特化したプロフェッショナルになる。
  • 中小企業の人事として、採用・人材育成・労務管理・制度企画・HRBP、5つの業務すべてを横断的に習得し、人事業務全般を担える人材になる。
  • 人事の仕事に固執せず、頃合いを見て別の職種にもチャレンジしてみる。
  • 社会保険労務士の資格を取得し、人事の現場経験を活かし、独立する。

上記以外にも人事のキャリアアップの選択肢は様々です。現時点で考えられる選択肢を挙げてみると、その次に、その選択肢を実現するためにはどのような企業(規模、体制、組織構成、風潮etc…)で人事の経験を積めばいいのか、見えてくるかと思います。

在籍中の企業で人事部門に異動したいとアピールする

人事の特徴の一つでもありますが、人事部署のメンバーの構成として、新卒社員ではなく、既卒社員が大きな割合を占めている企業が多いです。やはり、特に採用活動や人材育成などの業務においては、営業職や開発職、その他職種など、現場での経験が非常に活きると考えられているためです。そのため、代表的な例としては現場で2~5年仕事をした若手社員を人事部署に異動させて人事として育てるという流れが多いのです。特にこのような体制を取っているのは製造業サービス業が多いです。このような体制がとられている企業に勤めている場合は人事になれるチャンスです。どの企業も人事の定員人数には限りがありますので、自分の人事部署への異動を実現させるためにどんどんアピールをしていきましょう

上司との面談(one on one)で人事への異動希望を伝える

多くの企業では年に一度程度(企業によってはそれ以上)、上司と面談をする機会があると思います。そこでは、上司から、社内で設定された期間の自分への評価を受けたり、今後の成長への期待を伝えられたりするでしょう。一方で、自分が会社や部署に対して不安に感じていること、期待していること、そのほか要望などに加え、自分が今後どのようにキャリア形成を図っていきたいか述べる時間をもらえるでしょう。その際に、人事部門に異動したい旨を伝えましょう。企業によっては面談の記録を人事に共有しているところもありますので、その場合は自分が人事に異動希望があることが人事の目に留まる可能性があります。また、上司によってはしっかりとその旨を人事に伝え、自分を人事へ推薦してくれるかもしれません。普段業務中になかなか話せない内容かと思いますので、面談の機会を利用してアピールしましょう。

人事部員に直接人事への異動希望

これは、比較的人数規模が小さく、人事と接する機会がある企業に限られますが、人事部署で働く社員に直接、自分が人事に異動したい旨を伝えるのも一つの方法です。管理職や役職がついている人事社員に伝えられるとなお良しですが、ジュニアクラス(役職がついていない)社員に伝えるのでも効果はあるでしょう。人事への異動が発生するのは主に人事の欠員が出た場合が多いです。そして、人事で欠員が出た場合、同時に「次に誰を入れるか」を考えるのです。人事の欠員というのは一人でも大きな痛手のため、早く次の人を入れたいと考えております。そこで、事前に自分が人事への異動を希望していることを人事社員にインプットしておけば、欠員時の候補者の一人に上がる可能性があるのです。別の職種で働いていた社員が突然人事へ異動になり馴染めなかった場合はパフォーマンスの低下や、最悪離職につながる可能性もあります。そう考えると、別の部署から人事へ異動させる際に、人事に興味ある人とそうでない人とで天秤にかけたら前者を選ぶのは言うまでもないですね。

社内の採用活動に積極的に協力する

会社説明会や選考などの採用活動では、人事だけではなく、その他の職種の社員を参加させる企業が多いです。これは、募集している職種で実際に仕事をしている社員の話を学生に聞かせることで、学生のその職種への理解やイメージが高まり、志望度を高めたり、入社後のミスマッチを防ぐことができるためです。そして、人事はどのような社員を採用活動に協力してもらうか決めるかというと、①学生と接触させても問題ない人物か学生を惹きつける魅力があるか(社内で活躍しているなど、説得力のある社員か)学生を公正な目で評価することができるか、などです。採用活動協力へのオファーを受けるためにも現時点の職種で頑張っていたり、活躍していることが重要ですね。また、オファーを受けたら快く承諾しましょう。人事へ興味があることへのアピールにもつながります。そして、大切なのは実際の採用活動での言動です。実は、人事は、学生だけではなく、採用活動に協力してくれている社員の様子もしっかり見ているのです。先輩社員として前述した①~③などの条件をしっかり満たしているか見られており、逆を言うと、これらを満たしていれば、人事に向いていると判断される機会にもなるのです。もし次年度も協力依頼があった場合は、人事としての素質を評価してもらえていると考えていいでしょう。そして、他部署から人事へ異動させることになった際には、採用活動に協力した自分が候補に挙がってくるでしょう。

”人事未経験でもOK”の企業に転職する

人事の特徴として、人事部署のメンバーの構成は、既卒社員が大きな割合を占めている企業が多いと述べましたが、必ずしもどの企業もそのような体制を取っているわけではありません。特に、比較的人数規模の小さい企業は全体的な人手不足ということもあり、他部署からの人事への異動は優先的に後回しにされることが多いため、中途採用で募集することは少なくありません。またIT業界などの人の出入りが多い業界においては、全て新卒社員か中途社員で構成している企業もあったりします。それらの企業は、人事経験があれば尚良しですが、それよりもポテンシャルで採用しているケースが多いです。そのような企業を見つけて人事への転職を図っていきましょう。

転職エージェントを使て応募する

転職エージェントは転職活動では大半の人が利用しているのではないでしょうか。どの職種においても条件に合った企業を探すことができますし、エージェントを通して複数の企業へのエントリーや選考を行うことができ、非常に効率的に転職活動を進めることができます。人事職においてもどのエージェントも多くの求人を保持しており、その中でも未経験OKの求人も数多く掲載されておりますのでエントリーの数に困ることはあまりないと思います。そんな転職エージェントを利用する際のポイントをお伝えしておきます。

複数の転職エージェントに登録する

転職エージェントは数多くあり、サービス内容もそう変わらないですが、複数の転職エージェントに登録しておくことをおススメします。それは稀に特定の転職エージェントにしかない求人があるからです。これは人事に限らずではありますが、転職するにはより良いと思える企業に転職したいですよね。そのため、一つの転職エージェントに絞って選べる企業の選択肢を狭めるのではなく、少しでも多くの求人を見られるようにしておくのがいいでしょう。とはいえ、転職エージェントに登録して、各エージェントと面談して、メールや電話でやり取りして、などといった対応は結構大変ですので、自分のキャパシティやバランスを見て転職エージェントを選びましょう。一つメインのエージェントを選び、そのほかはサブとして登録しておき、気になる求人があった時だけ連絡をとる、という方法でもいいと思います。

エージェント担当者は合わなければ変えてもらう

転職エージェントに登録すると、必ず担当のエージェントがついてくれます。そのエージェントと面談をして、どのような企業にエントリーしていくのか条件を決めたり、実際の求人を紹介してもらったり、また職務経歴書や志望動機などの添削などをしてもらったり、選考の調整をしてもらったりします。転職活動中は常にそのエージェントとかかわる時間が多いため、その人と馬が合わなければ、うまくいく転職活動もうまくいかなくなってしまいます。どういう人が合うか合わないかは人それぞれですが自分の提示した条件に合わない求人を紹介してくるのようなエージェントは要注意です。自分がうまく理想の条件を伝えていないのであればそれをしっかり伝える必要がありますが、もししっかりと伝えていたも全く違う条件の求人を紹介してくるエージェントは変えてもらった方がいいでしょう。そのエージェントは経験が浅く、うまく自分の条件を理解していないのかもしれません。あるいは、エージェントという仕事は、担当した人に内定を取らせることで自分の評価が上がるため、比較的内定を取らせやすい求人をあえて提示している可能性があります。なかなか選考を受けても内定をもらえない場合はいいですが、初期の段階でそのような行動が見受けらる場合は、あまり自分のことを考えてくれていないエージェントだと考えられるでしょう。

人事経験者など人事(管理)部門に強いエージェントにしてもらう

エージェントには得意とする職種がそれぞれあります。営業職の転職の知識が豊富のエージェントがいれば、企画職の転職の知識が豊富のエージェントがいるのです。そして、人事職の転職の知識が豊富のエージェントもいます。実は、転職エージェントには、もともと人事として働いていたという人が少なくありません。そのため、人事職の転職に知識がある、あるいは人事の経験があるエージェントが担当であれば、様々な視点から自分に合った人事の求人を提示してくれたり求人に記載してある仕事内容についていまいち理解できないものがあれば、詳細を教えてくれたり、さらには、面接などでのアドバイスもしてくれたりもします。基本的にどの転職エージェントもエージェントの変更を依頼すれば応じてくれるため、その際には人事職の転職に強いエージェントをあわせて依頼するといいでしょう。せっかく一度お世話になったエージェントを変えるのは気が引けるかと思いますが、エージェントの対応などが悪いというわけではないため、しっかりと理由を伝えればエージェントも悪い気はしないでしょう。

気になる企業に直接応募する

主に大企業の求人にはなりますが、実は転職エージェント以外に、自社のコーポレートサイトの採用情報ページに人事職を募集しているケースがあります。その中ではやはり人事経験を必須としている求人もありますが、企業によってはしっかりとした指導体制が整っているため、未経験でも問題ないとして、未経験でも可としているところもあります。やり方としては、自分が気になっている企業をgoogleなどの検索エンジンで検索して、コーポレートサイトに採用情報、そして人事職の募集がないかを確認する、もし求人があればそのまま直接応募する、という流れです。中には転職エージェントには掲載していない求人もあり、その分ライバルも減るため、大企業といえど内定を獲得する確率は上がるでしょう。また、企業によっては、自社サイトにも転職エージェントにも同じ求人を載せているケースがあります。その場合は自社サイトよりエントリーするようにしましょう。企業側はどこからエントリーしているかを把握しているので、自社サイトより直接エントリーした者の方が、複数の企業に一括でエントリーできる転職エージェントよりエントリーしてきた者よりも、自社への興味関心、また志望度が高いとみなし、採用するかどうかの判断としてもプラスのポイントとなります。

人事職に活かせる資格を取る

人事になるために必須の資格ではないですが、人事の仕事に活かせる資格がいくつかあります。必須ではない分、ライバルでそれら資格を取得している者は少ないため、自分が履歴書に堂々と書けると少しは有利になります。資格取得には時間を要するため、今の自分の状況を見て、資格を取得してから人事になるよう動くのか、それとも資格は取得せずに動き出すのか、検討した方がいいでしょう。

社会保険労務士

労働・社会保険の問題の専門家とする国家資格です。これを持っていれば人事への転職にはかなり有利です。しかし、この資格取得は超難関で、毎年30,000~50,000人の受験者がいるのに対し、合格できるのはたったの1,000~4,000人程度と、合格率はなんと一桁です。すぐにでも人事になることを考えているのであれば、これから勉強を始めて資格取得をするのは現実的ではありません。まずは人事として仕事に就き、人事の仕事をやりながら資格取得を目指して、いずれはもう少し難易度の高い人事に転職していくという選択肢もありでしょう

人事総務検定

人事総務の実務や、その基礎となる法律知識を体系的かつ実践的に学べる検定です。試験は年に二回実施されます。資格は1~3級に分かれ、2級・3級に関しては、特別認定講習を修了するのみで取得可能となっています。内容的には労務管理などに関するものが多く、また社会保険労務士と一部重複する内容もあるため、社会保険労務士が難しければこちらだけでも先に取得してみるのもありでしょう。

衛生管理者

労働安全衛生法において定められている、労働環境の衛生的改善と疾病の予防処置等、事業場の衛生全般の管理をする国家資格です。50人以上の従業員がいる場合は必ず1人以上の衛生管理者を置くことが義務付けられています。資格は第一種と第二種があり、いずれも合格率は50%前後となっておりやや難易度は高めです。しかししっかり勉強すれば取得できるものなので、アピールポイントの一つとして取得しておくのもいいでしょう。

DCプランナー

年金制度全般にわたる専門的な知識および、投資やライフプランに関する知識までもを持つ認定資格です。人事の、主に労務管理業務においてはもちろん活かせますし、自分の資産の運用などについても活かせますので、公私ともに使える資格として持っていて損はないでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。人事は未経験だったとしても、やり方、行動の仕方次第で人事になれるチャンスはあります。しっかりと人事の業務や性質を理解する、そのうえで、本当に自分は人事の仕事をしたいのか考える、もし実現させたいのであれば、自分の性格や状況に合った行動をとる、ということが大切です。今回はポイントをいくつかご紹介しましたので、人事を目指したい方は、ぜひ、自分に合った方法を実践してみてください。

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