人事として一生働く?人事のキャリアパスの具体例をご紹介!

人事として一生働く?人事のキャリアパスの具体例をご紹介! 人事のキャリア

現在すでに人事として活躍されている方、またはこれから人事になることを目指している方、今後どのようなキャリアを歩んでいくのかイメージはできていますでしょうか?「人事として定年まで働くんだろうな」となんとなく考えていたり、「人事としてキャリアアップしていきたいけど実際にどのように成長していけるのか?」と漠然と考えている人が多いのではないでしょうか。そこで今回は、人事としてどのような業務を経験して成長をしていけるのか、具体的なキャリアパスを交えながら解説します!

業務が多種多様であるのが人事の魅力

人事には、人事として長年働いても、全てを経験しきれないほどの業務の種類や数があり、それが人事の魅力の一つでもあります。例えば、営業の仕事では売るモノや売る相手が変わったりすることで様々な経験を積むことができますが、売るまでのプロセスはそこまで大きくは変わらないと思います。一方、人事には大きく分けても下記5つの業務があり、その中でも業務が細分化されるため、業務の種類でいうと人事に並べる職種は少ないのではないかと思います。もちろん、業務の種類が多い分、それらを習得しようとなると必要な知識や経験がかなり多く必要になっていきますが、キャリアステップを図っていく中で、着実に自分が成長しているということを実感することができるのも人事のいいところです。

人事の主な業務

採用

新卒採用や中途採用、外国人採用や障がい者採用など、企業の利益につながる採用活動全般を担います。

人材育成

経営と現場の両面のニーズや課題をヒアリングしながら、新入社員、中途社員、管理職社員など、それぞれのフェーズに応じた能力開発を行います。

労務管理

労働時間の管理、給与・賞与計算、社会保険手続き、福利厚生の管理、安全衛生管理、社員の健康管理などを行います。

制度企画

労働における法律に基づいた就業規程や給与規程などの社内規程の整備、評価制度や昇格・給与体系の仕組みづくりなどを行います。

HRBP

事業責任者である各事業部門の役員や部長クラスの者とパートナーシップを組み、人と組織の面から人事戦略を導き出し、戦略実行のための採用や育成、制度企画などを行います。

人事のキャリアパスの具体例

具体例① 採用⇒育成⇒制度

これは新卒、または入社数年後に別の職種から人事になった場合に多いケースです。

特に採用といってもはじめは新卒採用を任されるパターンがほとんどでしょう。新入社員や若手社員は学生と年齢が近く、就職活動時代の記憶も新しいことから、学生の立場に立って新卒採用担当の役割を担うことを期待されます。「どのような企業に魅力を感じたか」「説明会や選考途中でどのようなことを知りたかったか」「各企業の人事のどの対応が良くて悪かったか」など、自分が就職活動時代に経験し感じたことを活かし、インターンシップや会社説明会の実施、選考の企画や実施、内定者フォローなどの全般を任されることが多いでしょう。学生側も年齢の近い人事担当の方が身近なロールモデルとして参考にできることが多いため、新卒採用担当は新入社員や若手社員に任せる企業が多いです。

新卒採用担当の経験を積みながら、そのほかの人事業務への理解、また企業や他部門への理解を深められた際には、中途採用や障がい者採用なども任されるようになります。新卒採用ではポテンシャル採用が多い一方、中途採用では経験やスキルが重要視されます。そのため、各部署からどのような人材が必要か、具体的な人材要件をヒアリングし、それを採用活動に落とし込まなければなりません。また、採用する相手はすでに社会人経験をしている人のため、業務内容だけでなく労働条件なども重要視していますので、企業の給与や制度などの知識もしっかりと持っておくことが必要です。

採用活動を経験した人事担当者は、社員の育成も任されることが多いです。新たに採用した人材をスムーズに各配属先に送り込めるように入社時研修を実施したり、各部署に社員の成長度合いをヒアリングして今後どのように育成していけばいいかのアドバイスをしたりします。中堅社員になると階層別の研修や部門別の研修なども任されるようになります。研修の企画から、研修当日はファシリテーターとして研修を進行します。研修の講師は現場の社員などに依頼することが多いため、調整力や交渉力も必要になります。

さらには、中堅社員や管理職クラスになると、ルーティン業務だけではなく、経営的な視点から採用計画や研修計画を行うことを任されます。また採用や育成の領域だけではなく、人事企画や評価制度などの仕組み作りも任されます。経営層の企業方針をヒアリングし、それをヒトの側面から方針に沿った人事戦略を打つことが期待されます。併せて、若手人事のマネジメントをするポジションにもなることがほとんどでしょう。

具体例② 労務(実務)⇒労務(仕組づくり)⇒制度

新入社員で人事に配属になった場合、採用ではなく労務からキャリアをスタートさせるパターンもあります。また、中途で人事に入った若手社員もこのケースが多いです。なお、他の部署から異動して労務担当になるケースは少ないです。

まずは、勤怠管理や給与計算、また社会保険手続きなどの実務を経験します。労務には細かく分けると数多くの業務があり、企業規模や人事の人員構成によって異なりますが、いくつか兼任し、それを数年程度で担当代えを行い、様々な業務の実務経験を増やしていきます。はじめは既に仕組化されたプロセスに従い、マニュアル通りに業務を進めながら、労務のさまざまな知識も習得していきます。データや数字を多く扱い、また社員の不利益にならないよう、正しい処理が行われる必要があるため、慎重かつ正確に業務を進めていくことが求められます

中堅社員や管理職クラスになると、給与や保険などの労務知識が多く身についています。そして、業務改善や法改正に合わせた新たな仕組みづくりなどの役目を担われることが多くなります。人事業務に使える様々なツールやシステムが開発されていくため、それらを活用してより業務を効率化して生産性をあげることが求められます。また、頻繁に発生する法改正に合わせて、現状のプロセスで法的に問題ないか見極めて必要に応じて仕組みの部分から業務のプロセスを変えたり、新たなプロセスを加えたりといった仕事を任されるようになります。

また、労務の実務経験や仕組みづくりの経験で得た知識などを活かし、経営的な視点から人事企画や評価制度などの仕組み作りも任されるようになるでしょう。経営層の企業方針をヒアリングし、それに合った報酬制度などの見直しや構築を行うようになります。

具体例③ 採用⇒人材業界へ転職

人事経験者が人材紹介の企業や、転職エージェントへ転職する例も多くあります。

世の中には求職者と企業を繋ぐサービスが多くあります。また時代の変化に合わせて、就職活動や採用活動の方法は変化していき、それらに合わせてサービスも増えたり変化したりしているため、人材業界の変化は非常に激しいです。その中で、時代に合わせたサービスを開発するのに、実際に人材サービスを企業側として利用したことのある者の意見というのは非常に重宝されますので、人事経験を活かし人材業界へ転職する人は多いのです。

中途採用などを経験していた場合は、企業側(採用側)として転職エージェントを利用していることが多く、エージェントの仕組みが分かっているため、転職エージェントに転職する人も多くいます。企業説明会や面接、メディア媒体への募集要項の掲載などの実務経験があるため、それらを活かして転職活動者に企業側の視点のアドバイスができますし、企業側へ企業側の立場に立って話を進めることができます。

また、労務の経験においては給与や制度の知識があり、求職者が重要視している労働条件という観点から、転職者と企業の両者の立場に立ってアドバイスをしたりすることができます。

具体例④ 労務⇒社会保険労務士、アウトソーサーへ転職

労務担当として実務を担っている人の中で、社会保険労務士の資格を取得する人が一定数います。労務のプロフェッショナルとして、社会保険労務士事務所へ転職し、顧客企業へ労務に関するアドバイスや法律の情報を共有したり、社会保険の手続きなどを代わりに行ったりします。中には、資格取得後、または社会保険労務士事務所経験後、独立して自身の事務所を持つケースもあります。

そのほか、給与計算や勤怠管理、そのほか必要な人事手続きなどの業務委託を受ける企業へ転職するケースもあります。顧客企業が何に困っているか、どのようなサービスを提供するのがいいか、人事経験を活かし、より良いサービスの提供ができるでしょう。

企業規模別の人事のキャリアパス

大企業の人事のキャリアパス

企業の人数規模が多く、人事の人数も多い大企業では、採用チーム、人材育成チーム、労務管理チーム、制度企画チーム、HRBPチームなどに分けられていることが多いです。そのため、いずれかのチームに所属し、その業務を極めていく(ジュニア社員からいずれはチームのリーダーや役職につく)ケースもあります。ジョブローテーションを積極的に行っている企業では人事部門内でのチーム間異動を行い、横断的に人事業務を習得していき、最終的に自分に合ったチームで活躍するというキャリアステップもあります。中には人事部門で働くのは一定の期間にして、人事で得たマネジメント能力などを活かして他部門に異動してキャリアアップしていく人もいます。

中小企業の人事のキャリアパス

企業の人数規模、人事の人数が少ない中小企業では、人事の人数も少なく、採用、人材育成、労務管理、制度企画の業務を少ないマンパワーで遂行しないといけないため、長く勤めていたらそれら業務を網羅的に経験することが可能です。まずは労務管理の実務をこなしながら採用活動を行い、その後、中堅社員に近づくにつれて人材育成や制度企画などを任されるパターンが多いです。また、企業によっては総務や経理の業務も人事の業務と同じ部署で行っている場合もあるので、より幅広い範囲で業務の習得か可能です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。人事になると、さまざまなキャリアパスの選択肢があります。同じ企業、あるいは転職後も人事として様々な人事業務を習得していくのも良し、違った視点で人材に関わる業界に転職するのも良し、あるいは企業を顧客として労務サービスを提供する立場に転職しても良し、と本当に多くの選択肢があります。ぜひ、現在人事として働いている人も、これから人事を目指す人も、今後人事としてどのようにキャリアを築いていきたいかを考えてみてはいかがでしょうか。

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